名前はイニシャルで表記させていただきます。
序章
新米会長と新米事務局が企画した始めての旅。はじまりはじまり。
10月16日新幹線八戸駅に集合した一行は北都観光の貸し切りバスで出発。今回の旅の添乗をしていただくJTBのSさん、北都交通のドライバーTさん、ガイドさんSさん。皆さん清々しい印象で、3日間、晴れの天気予報もあり、楽しい旅の予感が。
八甲田山
バスは十和田湖町を過ぎ八甲田山へ。途中ガイドさんの名調子で「八甲田山死の行軍」の説明もあり、黄色く色づいたブナとダケカンバの林を抜けロープウェイ山麓駅に到着しました。シーズン真っ盛りとはいえ、午後3時頃となり観光客はホテルに向かう時刻。待ち時間無しでロープウェイに乗ることができました。赤や黄色に色づいた足元の光景を見ながらどんどん高度は上がっていきます。ところが天候がよく気温が高すぎたためか、上昇するにつれ霧が発生。頂上駅は雲の中。それでも元気のある人は30分のハイキングコースを一週。頂上で撮影するはずの集合写真も山麓駅に降りて山をバックに撮る事にしました。
八甲田ホテル
定刻少し前に八甲田ホテルに到着。7年前の開業とは思えないほど風格ある佇まい。玄関を入ると直径40センチはある丸太が天井まで組まれ、壁には地元出身の棟方志功さんの野太い書。こんながっしりした雰囲気の中、にこやかな従業員が迎えてくれました。
近くには千人風呂で有名な酸ヶ湯温泉もあり、無料で送迎もしてくれる。
館内にも豊富な湯量を誇る温泉があり、一晩中楽しむことができる。入浴後手をこするとスベスベ。これを美肌効果というのだろうか。
今日の夕食は洋食。オードブルから魚、肉料理にいたるまで期待以上のおいしさ。幹事としてはホッとしたところであります。
奥入瀬渓流
北東北の観光ハイライトは、やはり奥入瀬渓流の散策。そのベストシーズンは若葉の頃そして紅葉の頃。私たちは天候にも恵まれ、オゾンを思いきり吸って渓流沿いの散策を楽しむことができました。白糸の滝から銚子大滝まで30分。この渓流のエキスとも言うべきところを歩きました。
発荷峠
十和田湖の絶景ポイント、発荷峠。うすく靄がかかっていたものの、湖面や対岸の山並みも見え、これもまた情緒のある光景。予定に無かった集合写真をここでも撮りました。
昼食は鹿角のドライブイン「秋田美人」。名物のきりたんぽを味噌と鍋で味わい。折から駐車場では地場産の野菜の安売り。一袋500円のリンゴに観光客が群がっていました。
会員のIさんがお買い求めになったリンゴのおすそ分け、ありがとうございました。かぶりついたら秋田のみずみずしい味が口中に広がりました。
八幡平
バスは高速道路を経由して八幡平に登ります。八甲田より標高が高いのでブナの次はエゾマツ(正式には名称が異なる)が目立ってきました。頂上の駐車場では本日の講師:Fさんをお出迎え。一行を八幡平トレッキングに案内していただきました。足元が不如意な方もおられるので、1時間コースを選択。途中で無理とわかれば引き返すことにしました。階段を登り、だらだら坂を行くと右手にめがね池が見える。ここで小休止。何人かの方がここで引き返されました。ところがあとで考えると苦しいのはここまでで、このあとは平坦な山道、そして絶景が待っていました。
めがね池から10分ほどで頂上に到着。頂上とはいってもどこがてっぺん?と見回すほどの平らな場所。木で組まれた展望台に登ると、やっと周囲の山々が見渡せる程度でした。Fさんによると頂上は霧に包まれることが多く、これほど視界が開けるのは珍しいとのこと。でもそうはいっても案内板にあった遠方の山は想像するだけにとどまりました。
一周コースのこれからは帰り道。講師の言葉どおり、ガマ沼そしてその先の八幡沼の光景は素晴らしいものでした。ここまで頑張ってきた人に与えられる素敵なご褒美でした。木道に囲まれた沼の周囲には冬支度に入った樹木が立ち並び、遠くの青い山々が見事なコントラストを描いていました。
安比高原
午後4時30分、定刻にバスはホテル安比グランドに到着。バスから見た沈み行く夕陽が印象的でした。ホテルで日倉協理事長のOさんと新入会員のMさんと落ち合い、早速の講演会。山頂トレッキングでお世話になった講師から安比の自然、そして開発のお話をうかがいました。Fさんはリクルート時代、安比高原開発の陣頭指揮をとられた方。今はザイマックスビレッジの社長として福島県で自然回帰の村づくりをされています。氏からは自然をこよなく愛し、人間との関わりに心を砕いているお気持ちがよく伝わってまいりました。
安比とはアイヌ語で『石の山』という意味。ゲレンデを造成するのに大きな岩が障害になり、爆破するだけで数十億円かかったということでした。お陰でホテルから見るゲレンデは広く滑らか。全長5.5キロの日本最長のゲレンデも有します。次回は是非スキーシーズンに来たいもの。
今晩の夕食は和食。講師を囲んでそれぞれのテーブルでは笑いが絶えませんでした。
翌朝、晴れ渡った安比高原では、今や真っ盛りに色づいた紅葉。あまりの美しさにゲレンデ手前の林を歩いてみましたが、1本の紅葉の根元から頂上まで、緑、黄色、そして赤に変わるグラデーションは自然の造形の極みと思えました。朝陽に輝く美しさは言葉ではとても人に伝えられません。
手づくり村
最終日、バスは盛岡の手づくり村へ向かいます。
予めご希望されていた、陶芸、絵付け、染色のコースにわかれ、思い思いの作品を仕上げました。意外と早く体験は終了したので、皆さん出発までに各工房や曲り家の見学に時間を費やされました。
わんこそば
旅の締めくくりは盛岡のわんこそば、と言いたいところですが、量より質の皆様にはそば定食がお勧め。わんこそばで有名な東家でのそば定食は、そば粉を使ってさまざまなバリエーションの料理が供される。ビール、そば焼酎のほろ酔い加減で、皆様上機嫌でお別れすることができました。
終章
全行程を通して添乗案内していただいたSさん。20代半ばの若さなのに常に沈着冷静、夕食もご一緒していただき会員との懇親も深めることができました。
ガイドのSさん。バスの走行中はひと時の休みもなくマイクをとって説明していただきました。元気一杯のガイドさんでした。
ドライバーのTさん。安全にしかも予定通りの時間で一行を運んでいただきました。無表情の運転手が多い中、ガイドさんの冗談に微笑む素敵な顔が、バックミラーを通して見えましたよ。
慣れない幹事でしたが、会員の皆様と、これらスタッフの方々のご協力で無事締めくくることができました。ありがとうございました。